可愛いママさんがバリバリ働く時代 働き方の変化

 職場の部署に大学の後輩にあたる女性が二人おられます。マンモス大学で30年以上離れて真学部も違いますから、キャンパスの話ぐらいと時代の変化が話題です。
 お一人は新卒、キャピキャピで前向きな子で娘より下40年下かもで、もうお一人は産休育休明け、その方も私より30年以上は若いでしょう。

 育休後は配偶者の勤務場所の関係で関東地方から大学時代を過ごして京都へ転勤し、子育てのため午後3時で仕事を終える時短勤務です。

 公務員や大企業は女性が結婚、出産、育児とライフイベントを迎えても、多くが退職することなく復帰される時代になりました。
 まだまだ旧い体質の企業、中小企業では育児休暇、まして男性ともなるとハードルは高いでしょう。そして、総務や人事面、経営や全体を統括するには、人数や時間だけでは済まない仕事の運営をその職員、社員たちでできるか判断しないといけません。要は上がOKでもよほど気楽な職場でないかぎり、周りにもしわ寄せが行きます。非正規の人が穴埋めをして、育休明けで職場復帰されれば、非正規が切られたりどこかへ行かされるのも、納得ずくとはいえこれも厄介です。
 私も有給を取るだけでも、結構気を使う方でした。
そして、今は産休育休だけでなく、介護休暇で休まれる制度も広がり、そのために派遣社員や退職OBの契約社員を非常勤で雇うケースも出てきました。その恩恵をきっかけに私も仕事にありついています。

 人材の育成、成長を考えると、採用した優秀な人を出産や介護で退職させるのは可能性を摘み、もったいない話でもあります。ある意味、雇う側には一時的に負担という見方もありますが、それが当たり前とならないとこの制度は成り立たないのです。経営者にとっては、今までは無理して働くか、クビにしていたものが休暇をとりながらも在籍するので負担は増えます。中小企業はじめ、条件によっては支援をするなど、制度の定着がみられないと国が動かないといけないかもしれません。

朝ドラで描かれた検察の暴走「法」の正義、「共亜=帝人事件」鐘紡社長もウラに

 NHK連続テレビ小説「虎に翼」は、日本初の女性弁護士・三淵嘉子をモデルにその半生を描いた、登場人物やドラマ中で起こる出来事は史実に基づいているものもあります。

【共亜=帝人事件とは】 

 ヒロインの父が贈収賄容疑で逮捕され、「共亜事件」という政財界を揺るがす大汚職事件に巻き込まれます。この「共亜事件」のモデルは、1934年に実際にあった「帝人事件」です。台湾銀行が保有する帝国人造絹糸(現帝人)の株式が不正取引され、その売却益が政財界にばらまかれたとする贈収賄事件だったそうです。実際にはヒロインの父親が勤めていたとされる銀行には逮捕者はおらず、父親役のモデルはある程度政財界に関わる大物実業家の複数のようです。
 事件の逮捕者は1年近く勾留され、検察から過酷な取り調べを受け、裁判前の予審ではほぼ全員が自白していたが、1935年に始まった裁判ではいずれも罪状を否認し、1937年に確定した第一審判決では起訴された全員が無罪となりました。判決を言い渡したのは後に最高裁判所長官となる石田和外裁判官で、石田が判決文の中で用いた「水中に月影を掬(きく)するが如し」という劇中では松山ケンイチが表現した言葉が象徴する通り、水面に映った月を掬(すく)おうとするような虚構の事件だったということです。ほぼ全員が虚偽の自白をしてしまった背景にある拷問の内容や、留置場での異常心理についても、ドラマで描かれ父親役の岡部たかしさんが制約も多い地上波で好演していました。ソ連から輸入された「革手錠」なる拷問器具は、皇太子時代の昭和天皇の暗殺を企て、死刑となった極左テロリストに初めて使われ、2番目に使われたのは帝人の役員の永野護、公判部分ではヒロインの父のモデルとされる実業家の一人だったそうです。
 帝人事件は、「虎に翼」のテーマでもある「法」が正しく機能し、裁判所が公明正大な判断を下した事例として史実に刻まれています。
 法廷や、逮捕、報道も現代とはだいぶ違い、女性の弁護士がまだいあない時代で人権が制限されていたのも良く分かります。

新聞社を経営した鐘紡社長 武藤山治


 ドラマの中でもヒロインと関わる新聞記者が出てきますが、今では検察のでっち上げとされる帝人事件は、そもそも時事新報という新聞社が特集した記事の中で報じた帝人株を巡る贈収賄疑惑がきっかけでした。
 時事新報は福沢諭吉が1882年に発刊した由緒ある日刊新聞だが、「朝日新聞」や「毎日新聞」などに読者を奪われ、関東大震災以降、部数と業績は低迷していました。そこで1932年から経営を引き受けたのが、諭吉の弟子で鐘淵紡績(カネボウ化粧品、クラシエホールディングスの前身)の社長を務めた武藤山治でした。部数立て直しのために武藤が打ち出した目玉企画が、「番町会を暴く」という帝人事件をはじめとした政財界の不正や、知られざる黒幕の存在を糾弾する今でいう暴露型の連載記事でした。
 武藤は鐘紡という兵庫紡績工場の支配人から、日本一の会社に拡大した企業家であり、若い頃から言論や政治にも興味を抱いていた方です。経営者としても優秀で、次々と日本や上海の工場を傘下に収め、日本初の企業の「共済組合」(年金や健康保険)や「社内報」を作ったとされています。
 しかし鐘紡では成功した経営も、新聞の業界では経験もなく、正力松太郎の読売などが政財界に結びつくことへのやっかみと焦りもあったという話もあります。
 当時の斎藤内閣は犬養毅暗殺後所属した立憲政友会からも、対抗する立憲民政党からも閣僚を入れる「挙国一致内閣」を組織し、軍部との対立を避け、国内政治と経済の安定を第一の目標とする方針をとりました。ところが、立憲政友会の右派(対外強硬派・武闘派)や、陸軍や右翼グループらは、そんな斎藤内閣に不満を抱いており、倒閣を企てそこででっち上げられたのが帝人事件であり、それに乗っかってしまったのが時事新報だったという見方が現在では有力です。ちなみに武藤は「番町会を暴く」の連載開始から3カ月後、元外交員で失業者の福島新吉に銃撃され5発の弾丸を受け、翌日れ66歳で没しています。武藤を庇った秘書も即死、銃撃した福島も自殺し、背景は私怨なのか帝人事件なのかも闇です。ドラマではステレオタイプの悪役に描かれている事件の主任検事ですが、そのモデル?黒田越朗も公判中に殉職するなど、複雑怪奇な事件とされる官僚の闇の部分です。
「法」が正しく機能したと言われますが、斉藤内閣は倒閣されてしまい、中国とも事実上戦争に入り、日本は右翼、軍部が台頭する暗い時代へ進みだします。
 この時、文部大臣を辞任しているのは戦後総理大臣になる「明鏡止水」と明言を残した鳩山一郎、宇宙人鳩山由紀夫のおじいさんです。
 武藤山治の子供、武藤絲治も戦後乞われて鐘紡の社長を務め、最大の戦争被災の会社を多角化で引きあげますが、先日訃報のあった伊藤淳二のクーデター(城山三郎「役員室午後三時」のモデル事件)で社長を退きます。カネボウの社史を語る場では同じ読みの「むとうさんじ」なのでややこしく「やまじ」「いとじ」と呼びわけていました。
 歴史や社史では何が正しいのか、事実なのか良く分かりません。ダイヤモンド社の雑誌記事も参考にしていますが、wkiやカネボウの社史と比べても細部は違います。省略しながら書く故に誤解で伝わったりする悪意のないモノから、読売や朝日が伝えているものですから時事新報は「悪役」「泡沫」扱いで歪曲されている可能性があるとも思います。
 政治や官僚、当時の軍部やそこに裏で動いていた闇の世界に何があったのかはもう誰にも分らないでしょう。


 

次の新幹線 日本の未来へ3

 昨日も北陸新幹線の延伸が迷走し、難しいということを書きました。
これは鉄道だけの話ではなく、鉄道から見える日本の未来の話です。今よく言われる少子高齢化、人口減少、GDPなど国際的地位の低下の問題もつながります。
 先日も消滅可能性自治体が報道されていました。20年とか50年見据えて、学術団体や諮問機関、マスコミの仮説だけでなく、日本をどういう方向にもって行こうという強いリーダーシップが国に無いので迷走してしまうのです。
 たとえば北陸新幹線の次の延伸のルートにあたる小浜市なども、ほっておくと過疎が進むのは見えています。そこに巨額の投資をし、金沢や敦賀のように東京とつながり活性されるならどこだって新幹線が欲しいわけです。
 では、その基準はあるのか、公平な負担のあり方はどうなるというのは、地元や民間会社のJR、利権のからむ地元国会議員だけの決め事ではダメです。公共事業が巨額の税金を使うとともに、景気や雇用対策として大きな効果もあり、必要なことではあります。しかし、そこにムダや、今でいうSDGsの考え、未来への見通しがないと意味のないバラマキです。
 そういう面では、リニアにしろ、新幹線にしろ新しい駅や路線が、既存の交通機関とどうつながり、街や人にどう影響していくか、分断や過疎を止め、日本全体をどう再生するかの大きなカギなのです。
 そういう面では、JRの民営化後も最も苦しむ3島会社、消滅自治体の数の面でもその中でも経営内容の悪い北海道と四国に大きな力を注ぎ、新幹線を延ばしていくのは重要だと考えられます。

 北陸新幹線敦賀延伸の後、次に延伸実現しそうな整備新幹線が(かなり長考しますが)やはり2031年ともいわれる北海道新幹線新函館~札幌でしょうか。
 北海道の場合、人口密度が低く採算性が低く赤字構造がより厳しく寒冷地で管理コストも高いため、平行在来線の3セク分離どころが、いきなり旅客路線を廃止する検討さえされています。新函館北斗から函館延伸、在来線を3セク化でとどまらず廃止する問題、採算も難しく2030年からさらに延期とも言われています。
 メインは札幌と東京の輸送だとしたら、そのために地域交通が犠牲になるのは本末転倒となりそうです。ただ北海道としては札幌中心でも活性しないと道全体が厳しいものです。在来線の切り捨てという過酷な選択は採算ベースでは仕方のない選択でもあります。そして赤字自治体の多くが、3セクとして赤字覚悟の鉄道を引き受けるなら新幹線ができるなら廃止で結構というから驚きです。冬が過酷ではあるものの、鉄道だけでも暮らしていけずすでに装備十分のクルマ社会なのでしょうか。もともと炭鉱などのためにつくられた鉄道は衰退しており、面積に対して鉄道でカバーできるところが少なく、バスやクルマの頼るしかない北海道の特性が本州以上に鉄道を淘汰しているようです。
 新幹線というと東海道新幹線の米原あたりの雪で良く止まり、雪に弱いイメージを抱かれがちですがそれは誤解です。耐寒仕様の東北新幹線などは、高速道路や空港が閉鎖する雪でも基本走れます。トンネルが多く、融雪装置も施され、床下機器なども東海道仕様と違い、氷や雪が付着しないようになっています。
 風での飛行機、フェリー欠航で新幹線代替というのは良くありますが、逆はあまりありません。その点では北海道新幹線は、必要な交通機関ではあります。採算から言えば、あくまでも札幌までが限界のようで、札幌までの道内からの移動は他の交通機関に頼りますが、大きな動脈ができることは道全体の活性につながります。早期の開業を望みたいところです。

北陸新幹線 敦賀~大阪 日本の未来へ2 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

リニア、整備新幹線 日本の未来へ1 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

リニア、整備新幹線 日本の未来へ1

 先ごろ北陸新幹線が金沢から福井県敦賀まで延伸しました。リニア中央新幹線の工事も静岡県知事が反対していましたが、辞任されるということでようやく活路が開かれつつあります。
 静岡以外の品川、神奈川、山梨、岐阜、愛知は実はリニア工事はそれなり始まっています。静岡の問題を何とかクリアして私が生きているうちに、できれば大阪までの開業をしていただき、見たい乗りたいものです。
 とはいえ、その開業はいったいいつになるのか、静岡工区に限らず始発駅の品川や名古屋、新大阪などの大都市周辺でさえ、地震国の日本で険しい山をトンネルで抜け、大深度から一気に地上に出る工法が成功するのかもまだ予断は許さないところです。
 駅や正式ルートもまだ、名古屋以西、大阪までは確実なものではありません。さすがに京都市はあきらめましたが、奈良にできる駅はどのあたりか既存のどの線につながるかそこからどうなるか不明です。
 京都在住の私としては現実的にほぼ見られそうなのが、2030年過ぎの品川~名古屋開業だとして、東海道新幹線京都から名古屋でリニア乗り換え、1時間10分程度、これが最速最終形に近いのではと思います。
 京都から東京に関して、ビジネスや観光含め、あとは乗り換えなしの現存の東海道新幹線で富士山を見ながら観光色豊かな列車で2時間30分。奈良に駅ができたとしても、京都~奈良は単線区間もある在来線にスーツケース持ってか、私鉄の近鉄でしかもターミナルとして新設駅のようで不便そうです。そもそも奈良に止まるリニアは山梨や岐阜にも止まるリニアの「こだま型」で本数も少なく遅いもので、京都~奈良を在来線経由していては名古屋乗り継ぎよりも不便そうです。
 あとは新大阪までの本数の多い「のぞみ型」の最速リニアで、新快速などで京都に戻るのもありそうです。
 リニアに寄せる期待はさまざまです。

 他の整備新幹線とともに、内容が長くなりますので詳しくは次の機会にします
 現在未成の整備新幹線が3つあり、ここも並行在来線や環境アセスメント、地元の反対など大きな課題を抱えています。

 日本全国に高速鉄道と高速自動車国道をという主張を日本列島改造論で唱えたのは1970年代の首相田中角栄でした。彼の地元新潟は早々の上越新幹線が通りましたが、いまや日本の地方は首都圏一極集中でどんどん過疎化が進む、少子高齢化とともに衰退し、消滅が囁かれる自治体も増えています。
 何とかその辺を、新幹線開業や在来線の維持から可能性をさぐりたいです。

 

公務員共済はなぜ別物なのか

 私も 社会保険の仕事をする前は良く分からなかったことが多いのですが、一般の方も誤解されている方がたまにいるのが国民健康保険、国民年金と公務員共済のことです。
 国民年金と厚生年金、国民健康保険か協会健保・組合健保と書かれていると、「国民とつくから国がやっているのだろうから、私の夫は国民〇〇の方だろう」や「会社で入るのは厚生年金だから私の父は国民年金かな」という誤解です。
 まずはざっくり、国民年金や国民健康保険は、自営業、農家、フリーターなどサラリーマンや公務員ではない人が入る国が運営する制度です。会社に勤めているサラリーマンは年金制度は厚生年金で、健康保険は大企業は組合健保、その他の企業は協会けんぽです。公務員が入っているのは、公務員共済という制度です。言葉としては共済イコール保険ですが、この公務員共済には「年金(長期共済)」「健康保険(短期共済)」「雇用保険(退職等年金)」が含まれています。
 社会保険の知識やら質問の選択肢が足りないのと共済組合という言葉がやや難しいからの誤解も多いです。
 さらに、年金は最終的には一元化されたと言われ厚生年金と同じよう受給期間を計算されるので、国民年金と対比して言えば大まかには厚生年金のグループですからややこしいです。1階の基礎年金の上にある2階建ての部分です。また年金と雇用保険の共済は、パートでは入れない制約もあり公務員でも契約社員は「雇用保険あり、厚生年金」という場合があります。健康保険は共済の場合と協会けんぽの場合があるようです。
 公務員共済に加入できるのは原則、完全フルタイム勤務の公務員
厚生年金に比べ、公務員共済の加入要件は独特のものになっています。
厚生年金では、
①1日又は1週間の労働時間が正社員の概ね3/4以上であること。
②1ヶ月の労働日数が正社員の概ね3/4以上であること。
という2つの要件に該当する場合、事業主は従業員を厚生年金に加入させる義務があります。
もっと具体的に言うと、週40時間労働の会社であれば、概ね週30時間以上、週35時間労働の会社であれば、26時間15分以上であれば、厚生年金の加入を考えないといけません。
これは労働契約であって、パートタイマーやアルバイトなど、どんな雇用形態でも、その契約内容の如何にかかわらず、労働時間が上記の基準を超える場合は加入しなければなりません。
しかし、公務員にはこの基準は適用されません。
 先ほど述べた通り、市役所勤務でも厚生年金に加入されている知り合いがいたり、市役所退職後に市役所再就職で「厚生年金扱い」で働いている近所の方がいたりと、公務員共済については私も基準がよくわからない状態でした。
 この12月から私もひょんな経緯で事務補助員待遇から事務官となったため、厚生年金から国家公務員共済となり、年金は共済、雇用保険は外れて退職等年金掛金と呼び名も変わります。

 しかし、この立場でやはり思ったのが、公務員共済と、年金機構のつながりの悪さ、マイナンバーカード制度でデジタル化とも言われているのに連携や記録反映の遅さ、不明さです。
年金機構の人でも、共済に詳しい人は限られるのです。ほとんどの期間が公務員の方は未だに共済組合から請求の手続きをされますし、一時的に共済期間があった方は見かけ上「消えた年金記録」!になりやすいのですが、1年に1度誕生日の前々月には両者の記録の情報を一元化して整合をするのです。しかし、これも60歳まででねんきん定期便に反映させるためで、受給見込みをわかりやすくするためです。
 逆に言うと、公務員に就職した直近はなかなかデータが反映しないのです。公務員はそれだけ秘匿性の高いものなのか、新卒でさえ半年かかるのです。健康保険の方のマイナンバーカード連携も、他の健保や国保に比べ遅いです。国がやっている事業なのですが、このあたりはブラックボックスです。
 感じるのは国家公務員の上から目線です。
 

年金制度ムズカシ過ぎ、停止者には敬意を – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

休日のカフェにて

 先日の休日、京都駅近辺でカフェに行くとインバウンドの旅行者の外国人にカウンターの店員さんがメニューの案内と注文を流ちょうな英語で話しておられました。
 JRや地下鉄の改札も人員は減り、改札での英語案内に苦労され行列ができているのをよくみかけるだけに、外国人が増えて当たり前とはいえその店員さんの発音の良さには感心しました。メニュー内容や、交通機関だと駅や改札、観光情報など特化して英語を学べばそれだけなのですが、リスニングはできても慣れないとTOEIC型勉強の私などスピーキングは難しいです。
 また同じカフェのカウンター席の隣では、若い女性がノートパソコンでWEBデザインか企画書か何かを、多くの素材を次々とサクサク呼び出し、時折考えて試しながらサクサクお仕事されていました。 
 私もビジネスマン時代は、スタバや新幹線でノートパソコンを開いてプレゼン資料を作ってました。
 現在の標準に入っていたり、無料で手に入る素材もテンプレートも10年も経つと時代が違うぐらいに種類も増えているようで、その動きを見るだけで感動するような隔世感を味わいました。
 翻って、アナログな紙媒体が多く、古びたアプリにコツコツ手入力し、集計も初歩のExcelやAccessに垢抜けない作業をやっている公的機関に勤めていることに幸いなのかと複雑な思いです。
 会計なども、不正の監視も含めて、デジタル化を進めた方がよいことは今回の政治家の裏金問題で明らかです。
 役所も早くDXを加速させどこでも仕事できるようにしないと、遅れは取り戻せません。交通機関の駅に比べても、役所などの公的機関は田舎で人口が減っても、支所が無くなり人を減らすことはあまりないです。最近の無人改札のように、本庁からリモート、インターホンで手続きとかは少なく、人を介しての手続きが続いています。高齢者でも携帯やタブレットを使い、動画サイトぐらい見ている時代、民間ではすでにデジタル化で対応していることを役所がやらないのはやはり外国からも遅れてしまうところでしょう。
 それ以前に、この隣の女性ぐらいのスキルの人はたくさんいるのに、足元にも及ばないオジサンたちが国の全てを決めてるのは何だかです。

法を順守して選挙制度を現政治家が変えるべき

 派閥のパーティー券を裏金にまわしたり、政治資金収支報告書に届出しなかった問題に端を発し、再発防止を議論する「政治改革に関する特別委員会」が11日衆議院で、12日参議院で設置される見込みです。
 さすがに、この一連の報道は注目はされていますが、一部には氷山の一角とか目くらまし、スケープゴードとも言われ、本質的な変化が来るかは分かりません。国民はしょせん大きな期待も【不満】もなく、アスリートや芸人のゴシップと同じ目で見ている方も多いでしょう。かつて、政治への欲求、不満、選挙権の獲得に必死になり8割以上の選挙率だった時代からすれば、政治は人気の廃れた三文芝居の扱いです。政治家、国会議員は儲かる商売ではなく、使命感だけで成り立つ職業なのに、人一倍お金の執着することから歪みが始まりました。

 新たな法律を作っても守らなければ意味がない。現行の法律でも届け出義務は明記されている。問題が起きるたびに法律を改正しているが、今回の出来事でも法律を作る以前の問題で、順法意識がなく、かつ「知らなかった。秘書に任せていた」との言い訳、責任感のなさに国民は怒っているのです。
 クルマを運転していて、道路交通法違反で「そこが一時停止と知らなった」「時速80キロとは知らなかった」「免許が切れているの知らなった」で違反が許されません。「自動車税」「住民税」「固定資産税」税金や公共料金を支払うのを知らなかったでは通りません。会社法や税法などでは経営者はもっと複雑な法律を知らなかったでといっても、罰せられます。

 政治家というのは巨額ともいえる金銭を歳費や文通日費、政党助成金で税金から元々貰っています。その上パーティで集客しないと、選挙資金が充分でないというのはどこか構造がおかしいのです。自分だって、おかしい苦しいお金が必要だというなら、仮にも政権を担う与党議員なら、お金を集めるよりも、未来のため選挙の構造を変えることです。
 選挙に行って選ばれる人が一掃されたらいい、行かない人が文句言ってもしょうがないと言う人がいます。ただそれでは現実的には政権交代しかも、替わる政党がしっかりした政治家でないといけません。限りなく実現性は乏しく、現実味はありません。
 学者やアナリストにオワコンと言われる国会、選挙制度口惜しいなら、アイデアを今の政治家がアイデアを盗んででも変えていくことです。
 私は議員の歳費や政治資金も、二世議員も全面否定はしません。むしろお金を潤沢に持ち、名門に生まれた人が選挙に勝ちやすいならその人がしっかり政治の舵を切れば良いことです。
 
 国民から選ばれた国会議員が率先してルールを順守する意識改革と、現状を変えていく改革の発想が大事だと考えるのです。与野党の現役政治家の決意と覚悟を促したいところですし、市民もネットの時代ですからどんどん意見を発信すべきです。

ネット、SNSは怖い 早急で柔軟な法改正と適用必要

 XやMETAなど海外大手含め、SNSを運営する大手企業に対し、不適切な投稿の削除の申請があった場合に迅速な対応や削除基準の公表などを義務付けられるように今月26日にも召集される通常国会に改正案を提出される予定です。
 誹謗中傷や、詐欺広告、暴言など日本は自由放任というか野放し状態に近い感じで、苦労して訴訟を起こしても、時間もかかり海外大手企業は舐めて「屁の河童」のような状態が続いています。
 それでも厳しく規制をすると、発言の自由を奪い、逆に名誉の回復が遅れる場合も遅れます。

 そんな中、先日3日仙台高裁の岡口基一裁判官に対して裁判官弾劾裁判所が罷免判決を宣告しました。裁判官弾劾裁判所は「SNSによる中傷で自殺者も出ている中、悪質性が重い」と、8年ぶりの罷免、SNS起因では初めて同裁判官が法曹資格を失いました。
 女子高校生殺害事件に関してSNSで不適切な投稿を繰り返したということで、これだけを読むと酷い裁判官のようですが、当然犯人への被害者側からの感情やら裁判の判決の量刑だけでは晴らせない義憤のような感情のいら立ちとも想像されます。
 本当のところは分からないのですが、SNSでどこまでというものは難しい問題です。
 少し前では、人気の国際経済学者成田悠輔が、高齢者の老害に対し、「集団自決」「集団切腹」発言が切り取られ、ビールのCMから降板させられました。彼はこんなことは気にもしてなそうですが、その内容は「武士道」葉隠の精神から「やっぱり人間は引き際が重要」「別に物理的な切腹ではなくて、社会的な切腹でもいい。過去の功績を使って居座り続ける人がいろいろなレイヤー(階層)で多すぎるのがこの国の明らかな問題」「消えるべき人に消えてほしいと言い続けられるような状況をもっとつくらないといけないんじゃないか」と決して差別や排除が目的の提案ではなく、こんな発言を切り取ってプレッシャーをかけるようでは、地上波はダメです。
 静岡の川勝知事の県庁での職業差別発言も問題とは言われますが、リニアがらみで風当りも強い中で、かなり長い挨拶の中の切り取りなので、タイミングの速さには違和感を覚えます。『毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり物を作ったりとかと違って、基本的に皆さんは頭脳・知性の高い方たちです』
 その前にも「御殿場コシヒカリ」も問題にされた前科はありますが、今回はリニア開業が静岡の反対で延期が確実になったと発表されたばかりです。
 個人的には、私はどうせやることが決まっているリニアなら早く大阪まで開業させて、生きてるうちに乗りたいので川勝知事の態度は好きではなかったですが、この幕切れはスッキリしません。
 野菜を作るじゃなくて、売るというのも変ですが、牛の世話から、モノ作り全般というのも何だか妙な感じです。工場などの簡単な組み立て作業のようなイメージでしょうか。いずれにせよ、官僚はそれらの一般的な職業よりも知力が求められ、選ばれた優秀な人だから責任を持って頑張れと言いたかったのであり、決して「野菜を売る人」をバカにしているわけではないと思います。そう感じて批判した人の方にむしろ違和感を覚えます。少しわかりにくいかもしれませんが、批判した人こそが、「野菜を売る人」は頭使わない職業で馬鹿にされやすいから、差別的な「同情」をしているのです。
 役人より頭脳・知性が低いなどと言われたら差別だと突き上げるべきだという主張をする人も差別意識は変わりません。こんな発言が誰かのせいで大きく採り上げられて、むしろ傷つく人が増えたのです。
 ネットがない時代、切り取りもない時代には、官庁や企業、学校の式典でこの程度の発言が出ても広がることはなく、傷つく人も多くははずです。実際に「モノ作り」の人、「野菜売る人」「牛の世話人」の本人や家族もこの話を、聞いたところで役人や大学に入る人に比べ「差別」と感じる人はそんなに多くないでしょう。多少口惜しくとも、地頭はいいんだなとか容量よく勉強して公務員になったんだな、今に見てろと思ってもそれほど「職業差別」ではなく、笑い者にされたのでもありません。
 何か、つまらないことに躍起になり、肝心大きな犯罪や搾取には目をつむっているような体制を法律も含めてもっと変えないといけないでしょう。ネットの規制など、国会で法改正してもいたちごっごで変容します。
 「有名人を使った悪質な詐欺」、「ちょっとした発言で炎上してトラウマを産む」、「災害時にフェイク映像で煽ってデマを流してバズって大儲けする」被害に遭う人がいても、大手いわゆる旧GAFAは莫大な儲けと売上をしながらも何の弁償もまともな規制すらしない。立法をもっと、迅速に柔軟に適応しないと、警察など取り締まり裁く行政や司法は法律が無ければ動けないのです。立法、国会がまともでないからこの国はやりたい放題です。裏金の問題も早く終止符を打って、そもそもあんな件があろうとなかろうと、国会の立法機能が粛々と動くようでないとマトモではないのです。

「虎に翼」 寅子にも負けず 社会の変化

 このトシで家で六法を置いて勉強するとは、夢にも思わなかった私の机に今の現実です。朝ドラヒロインに負けずに勉強です。
 先週からの朝ドラ「虎に翼」ではヒロインの母親役石田ゆり子が娘の決意と「時期尚早」との言葉に逆切れし、振袖の替わりに六法を書店で購入する場面があり、今週から伊藤 沙莉演じる寅子が法曹界に進むのでしょうか。
 私自身は、今の時代なので職場でカンタンに六法はじめいろんな書籍を貰ったり、ネットで手に入れられる恵まれた時代です。そして、働く周りの半数は女性であり、昨年卒業した同じ大学の法学部出身という女性もすぐ横にいますし、今年裁判官になったピカピカの判事補、司法試験に受かった司法修習生もやはり半分女性の時代です。
 産休明けの若い女性の裁判官も限られた時間ですが、働いておられます。そういう面では戦前、昭和のはじめ、戦後直ぐぐらいとは時代が変わったとはつくづく思います。
 

 そして、女性の生き方、価値観、ドラマのネタバレになりますが、当初ヒロインの母親は娘が学問に秀で、成績も良く勉強熱心なのはわかっていながら、女性は馬鹿の振りをしてでも、お見合いをして結婚して家に入り子供を作っていかないと幸せになれないと譲らない。失敗すると、とてもみじめになる危険があるからと古い価値観、戒めを押し付けていました。
 

 ただ、一見古い考えにも思えますが、この考えがほぼ絶滅危惧種になった現代、子供を自由にさせ過ぎて育てて、結局は若い世代で仕事も家庭も子育ても十分にできないままの人間が増えているような気がします。人口が右肩上がりの時代では中途半端な人間が多くても良かったのですが、今はそれが少子化、人口減少に直結します。
 女性差別して、優秀な方だけをというと、今の時代はすぐ文句を言われ炎上しますが、女性の中にも、昔のように結婚して子供を産んで家庭を守っていくだけの生き方でいいと思っている人もいるはずです。いろんな職業の女性進出を描く朝ドラ的な考えが、逆に伝統的な考えを差別し追いやり結局は結婚し無い人が増え、少子化にもつながっていくのではとさえ思います。
 女性が能力もあり、ともすれば男性よりも優れている人は多くいます。それでも子供を産んで母親として育てることは女性にしかできないし、それがなくなると人類は減り続けることになります。この大前提を学んで、仕組みとして、産休、育休、保育園や手当があるということを男も女も肝に銘じないといけないのです。
 
 女性が働くこと、自立すること全てが少子化ということではありませんが、何かこのあたりに少子化対策のキーがあるのではとは考えます。

 他に勉強することも多すぎるので、これ以上は他の人、AIにでも考えてもらいましょう。
 
 

永山基準は古い 死刑が重いのか? 

 京アニ放火殺人犯、ALS患者嘱託殺人犯、王将社長殺害事件など京都だけでもさまざまな殺人事件の公判が行われています。
 判決の量刑は裁判官の公正で、精緻な判断によると思いますし、テレビなどで報道されるは主文の一部が切り取られ、被害者遺族や街の人の印象の方が大きく採り上げられるときさえあります。
「死刑」が極刑とされ、その方が被害者家族は少しでも気が晴れるというのは正しいものなのでしょうか。
 死刑を執行してしまうと、冤罪だった場合取り返しがつかないという問題とは別にしても、死刑と無期懲役を比べ、無期懲役だったら軽いからうっぷんが晴れないというのは少し違う気がします。
 無期懲役だと、刑務所で我慢して更生したふりをしていればやがて出所できるんじゃないかという点も間違ってもいますし、そこもちょっと別に考えて被害者に罪を償わせるという点でのみ考えても「死刑」は極刑ではないように思います。
 無期で永遠に毎日罪を償わせ、被害者遺族や社会のために労働、奉仕してもらうことこそ反省であり報いではないかと思うのです。刑務所就労の労賃など知れていますし、その作業の製品など被害者遺族は心情的に欲しくもないかもしれませんが、被害者を忍び加害者の反省で家族が少しでも気が晴れるのは、むしろ「死刑」よりも「無期懲役」ではないかと思うのです。

表題の「永山基準」は

9項目を提示し「それぞれの項目を総合的に考察したとき、刑事責任が極めて重大で、罪と罰の均衡や犯罪予防の観点からもやむを得ない場合には死刑の選択も許される」とする傍論を判示したものです。1983年7月8日に最高裁判所第一小法廷(大橋進裁判長)が連続射殺事件(1968年発生)の加害者である被告人・永山則夫(事件当時19歳少年)に対し、控訴審(東京高等裁判所)の無期懲役判決を破棄して審理を東京高裁へ差し戻す判決(第一次上告審判決・以下「本判決」)を言い渡した際に提示した傍論が由来で、初めての死刑の量的基準と言われています。

1.犯罪の性質
2.犯行の動機
3.犯行態様(特に殺害方法の執拗性、残虐性)
なお本判決では明示されていないが、3. の1つとして「犯行の計画性」も考慮すべき事情とされている.当初から被害者の殺害まで計画していた(計画性が高い)事件の場合、当初は被害者の殺害までは計画していなかった(計画性が低い)事件より死刑が適用される可能性が高いとされるます。
4.結果の重大性(特に殺害された被害者の数)
5.遺族の被害感情
6.社会的影響
7.犯人の年齢
8.前科
9.犯行後の情状
 1人殺したら無期、2人以上なら死刑でその他基準を考慮する、この裁定は現在では、この基準にとられない判例も出てきています。